平成17年度税制改正
A 所得税関係
平成17年度税制改正のうち、所得税にかかる 主な改正は以下の通りです。
(1)
定率減税の縮減
・
所得税について
各年分の所得税額の定率減税額が次のように引き下げられます。
(所得税額の20%相当額・最高25万円から所得税額の10%相当額・最高12万5千円)
・ 個人住民税について
各年分の個人住民税所得割額の定率減税額が次のように引き下げられます。
(個人住民税所得割額の15%相当額・最高4万円から個人住民税所得割額の7.5%相当額・最高2万円)
(注)上記の改正は所得税については平成18年1月から、個人住民税については平成18年6月徴収分から
実施されます。
<定率減税の縮小による平成18年の年収別所得税・住民税負担(例)>
| 年収 | 平成18年の納税額 | 増税額 | |
|
単身者 |
300万円 | 17.1万円 | 1.7万円 |
| 500万円 | 38.3万円 | 3.8万円 | |
| 700万円 | 71.4万円 | 6.7万円 | |
| 1,000万円 | 140.2万円 | 11.7万円 | |
| 1,500万円 | 306.4万円 | 14.5万円 | |
|
夫婦のみ世帯 |
300万円 | 12.2万円 | 1.2万円 |
| 500万円 | 31.8万円 | 3.2万円 | |
| 700万円 | 61.2万円 | 6.0万円 | |
| 1,000万円 | 130.1万円 | 10.9万円 | |
| 1,500万円 | 290.8万円 | 14.5万円 | |
|
夫婦・子供2人世帯 |
300万円 | 0.8万円 | 0.07万円 |
| 500万円 | 17.7万円 | 1.8万円 | |
| 700万円 | 41.8万円 | 4.1万円 | |
| 1,000万円 | 104.1万円 | 8.9万円 | |
| 1,500万円 | 250.3万円 | 14.5万円 |
注意)単身者と夫婦の1人は会社員、配偶者は無職、子供2人のうち1人だけ16歳〜22歳。
(2)
住宅借入金等がある場合の特別控除
住宅借入金等がある場合の所得税額の特別税額控除の適用対象となる住宅の範囲に「地震に
対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準またはこれに準ずるものに適合する一定の
既存住宅」が加えられました。
(平成17年4月1日以後に既存住宅の取得をし、自己の居住の用に供する場合に適用
されます。)
<参考>住宅借入金等の特別控除額の概要一覧表
|
住宅を居住の |
控 除 |
住宅借入金等の年末残高に乗ずる控除率 |
各年の |
||||
| 2,000万円以下 の部分の金額 |
2,000万円超 2,500万円以下 の部分の金額 |
2,500万円超 3,000万円以下 の部分の金額 |
3,000万円超 4,000万円以下 の部分の金額 |
4,000万円超 5,000万円以下 の部分の金額 |
|||
| 平成11年1月1日から 平成13年6月30日まで |
1〜6年目 | 1.0% | 50万円 | ||||
| 7〜11年目 | 0.75% | 37.5万円 | |||||
| 12〜15年目 | 0.5% | 25万円 | |||||
| 平成13年7月1日から 平成16年12月31日まで |
10年間 | 1.0% | 50万円 | ||||
| 平成17年1月1日から 平成17年12月31日まで |
1〜8年目 | 1.0% |
− |
40万円 | |||
| 9・10年目 | 0.5% | 20万円 | |||||
| 平成18年1月1日から 平成18年12月31日まで |
1〜7年目 | 1.0% |
− |
30万円 | |||
| 8〜10年目 | 0.5% | 15万円 | |||||
| 平成19年1月1日から 平成19年12月31日まで |
1〜6年目 | 1.0% |
− |
25万円 | |||
| 7〜10年目 | 0.5% | 12.5万円 | |||||
| 平成20年1月1日から 平成20年12月31日まで |
1〜6年目 | 1.0% |
− |
20万円 | |||
| 7〜10年目 | 0.5% | 10万円 | |||||
(3)
居住用財産の買換え等の課税の特例
特定の居住用財産の買換えおよび交換の場合の長期譲渡所得の課税の特例の適用範囲が
拡大し、「地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準またはこれに準ずるもの
に適合する一定の耐火建築物」が加えられます。
(適用は、平成17年1月1日以後に譲渡資産の譲渡をし、同年4月1日以後に買換資産の取得を
する場合です。)
(4)
特定口座内保管上場株式等の所得計算等の特例
・
自己が保管している上場株式等(いわゆるタンス株式)を平成17年4月1日から平成21年5月31日
までの間に、一定の要件の下で特定口座に、実際の取得日および取得価額で受け入れることが
可能になります。(みなし取得価額での受入は平成16年末をもって終了しています。)
・
開設する特定口座の取扱者の範囲に日本郵政公社が加えられます。
(適用は17年10月1日以後に設定される特定口座からです。)
(5)
特定口座内保管上場株式等が無価値化した場合の特例
特定口座で管理されていた株式が、発行会社の清算等によって無価値化した場合に、これを
譲渡損とみなす
措置が講じられます。
(平成17年4月1日以後に特定口座保管上場株式等について上場株式等に該当しないことに
なった場合に適用)
(6)
国民年金保険料の納付証明書類の添付義務
国民年金の保険料に係る社会保険控除の適用については、その保険料の支払をした旨を
証する書類(納付証明書)を、確定申告書等に添付等をし、または年末調整の際に提出等を
しなければならないことになります。(平成17年分以後の所得税から適用)
(7)
租税特別措置法の改正
・ 公開株式の譲渡所得等の特例の廃止
・ 認定整備事業計画に係る土地等の譲渡の特例
他
(8)
その他
・ 特定中小会社が発行した株式に係る譲渡所得の課税の特例(いわゆるエンジェル税制)の
適用期限が2年延長されます。
・ 報酬・料金等の支払調書、給与所得の源泉徴収票等の税務署長への提出の特例について
一定の要件の下で、光ディスクによる提出ができることとなります。
(平成17年7月1日か施行され、同年9月1日以後に提出するものから適用)
・
所得税の確定申告書の記載事項に譲渡所得の金額に関する事項が加えられることになります。